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米ドルの金利が上昇中。世界に及ぼす影響はどの程度のものなのか

 

 

こんにちは、佐伯です。

 

 

先日当ブログで、イギリスのEU離脱問題に伴う

ポンドの影響について取り上げましたが

どうやら6月23日に国民投票が行われる見通しが強まっています。

 

ロンドン市長は離脱を支持しているということで、

残留を呼びかけているキャメロン首相の今後の戦略に

大きな障害となることは確実です。

 

 

本日皆様にご紹介する経済ニュースは

 

“アメリカの政策金利が上昇間近に迫っている”

 

というものです。

 

これはアメリカのFRB(連邦準備制度理事会)が

2015年の12月に連邦公開市場委員会において

全会一致で利上げを可決したもので、

リーマンショック以降約9年半ぶりに利上げが実施されます。

 

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政策金利をどの程度利上げするのかについて

気になっているという方も多いでしょうが、

実際に引き上げられる金利は0.25%となっています。

 

 

一見するとアメリカ国内だけの問題に思われがちですが、

現在米ドルは世界の基軸通貨という位置付けにあるため

世界中の為替相場に大きな影響を与え

結果的に為替相場が上下するのではないかと懸念されています。

 

利上げの発表を受けてダウ平均の終値が

前日比224ドル高となる17,749ドルをつけ

17日の東京外国為替市場では円相場が下落の一途を辿り、

円売り・ドル買いが加速しています。

 

 

ちなみに12月上旬に発表された雇用統計により

今回の利上げがほぼ確実となったとのことです。

 

11月のアメリカ失業率が5.0%、非農業部門の雇用者数が

21万人の増加したためアメリカ経済の景気が好調だと市場が判断し、

翌月の連邦公開市場委員会では

ほぼ確実に利上げされるだろうという憶測が飛び交っていました。

 

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この度アメリカの政策金利の上昇を受けて

激しく揺れ動く世界中の為替相場ですが、

普段投資に関わっている我々にはどのような影響が及ぶのでしょうか?

 

 

今回はリーマンショック以降から続いていたゼロ金利政策や

利上げが及ぼす影響について

現状分かっている範囲で解説していきたいと思います。

 

 

ゼロ金利政策を継続してきたアメリカ、景気は本当に好調なのか

 

2008年に起こったリーマンショック以降、世界経済が大きく低迷したため

民間の銀行がこぞって企業への融資をためらっていたことから

不景気を更に助長しないように急遽実施されたゼロ金利政策。

 

本来、中央銀行の役割を担っているFRB(連邦準備制度理事会)は

民間の銀行や他の金融機関にお金を貸し付けることで

経済の状況に合わせて物価を安定化させるために

なくてはならないほどの超重要機関です。

 

景気が良い時は金利を引き上げ、反対に悪い時は金融緩和を行い

物価を安定させるのもFRB(連邦準備制度理事会)の役割ですが、

ゼロ金利政策を続けている以上、今以上に景気を良くする策がなくなってしまい

物価を安定させるという役割が果たせなくなってしまうんです。

 

 

つまり、経済の状況に応じて金利を上げ下げするわけですから

ある程度「金利を下げる場合の余力」を残しておかなくてはならないため

ゼロ金利政策のままではいけないということです。

 

 

そもそもFRB(連邦準備制度理事会)が今回利上げに踏み切ったのには

労働市場などの経済指標から利上げしても問題ないと判断されたためです。

 

約9年ほどデフレが継続していたアメリカですから、

今回の利上げはあくまでも経済を本来の状況に戻すための

景気対策の一つにすぎないということです。

 

 

ちなみに金融政策には

 

・伝統的手法

・非伝統的手法

 

の2種類が存在しており、伝統的手法とは

政策金利を上下させて物価や景気をコントロールしようとする方法で、

非伝統的手法とは量的緩和などといったように

中央銀行が民間の金融機関から国債を買い取ることで

資金を供給するというものです。

 

もし今後、金融危機が訪れてしまえば

FRBは打開策を失ってしまうため、そうなる前に

本来の金利の状態に戻したいという思惑があるとのことです。

 

 

ではどの程度のペースで利上げが行われるのでしょうか?

 

利上げのペースを測るためにはアメリカの景気に大きく影響する

耐久消費財の動きに着目することで見えてきます。

 

 

耐久消費財として挙げられるのは

 

・自動車販売台数

・住宅着工

・アメリカISM景気指数

・企業収益

 

です。

 

自動車販売台数は2009年以降、年間1,800万台のペースを維持しており

耐久消費財の中でも特に好調です。

 

住宅着工は年換算で100万戸以上の水準となっているため

比較的安定を維持しています。

 

景気に最も敏感に反応する、製造業の購買担当者を対象とする

アメリカISM景気指数は2015年11月の時点で48.6となっており、

50が良し悪しの中間となるため、どちらかというと若干悪化しています。

 

企業収益に関しては2015年7~9月に2兆603億ドルとなっており、

以前よりも減少しています。

 

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これらの耐久消費財の動きから察するに、

面は急な利上げをする必要はないとの見通しが強まっています。

 

というのも、急に利上げを行うことでドル高が過剰になってしまい

新興国からの資金流出を招きかねません。

 

 

これらの理由から、まずは0.25%引き上げた上で

景気の動向を伺いながら1年ごとに1%ずつ利上げされている

という可能性が高いです。

 

最終的に2、3年をかけて2~3%程度まで利上げしていくというのが

現在の見通しとしては最有力といえます。

 

 

アメリカの利上げが世界経済や我々に及ぼす影響とは

 

これまでアメリカが行ってきたゼロ金利政策により

アメリカから流出したドルが新興国の株式や債券、資源を買ってきたため

新興国の景気を支えてきたという背景があります。

 

そのため、利上げがなされれば緩和したドルがアメリカに戻ることになるため

新興国の通貨が大幅に下落しれてしまいます。

 

つまり新興国の通貨が下落してしまえば

当然のことながら新興国の経済は悪化しますし、

結果的にアメリカにまで大きな影響を及ぼしかねません。

 

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米ドルが世界の基軸通貨である以上、

ある国がアメリカ以外の国と貿易を行ったとしても

結局はドルで取引されますから

ドルの金利は極めて重要な意味を持ちます。

 

 

では日米間に及ぼす影響はどんなことが考えられるでしょうか?

 

アメリカが利上げを行うことでアメリカ国債が上昇する可能性があるため

結果的にドル円の金利差が開いてしまいます。

 

アメリカでは2~3年で2~3%程度の利上げを目指していると説明しましたが、

もしドル円間で3~4%の金利差が開けば

 

“円キャリー取引”

 

と同じ現象が起こると懸念されています。

 

 

円キャリー取引とは通称「円借り取引」とも呼ばれ、

円を借り入れて取引を行うことを指しています。

 

これは円が低金利の際に借り入れを行い、

円を売ってより高い利回りとなる外国の通貨、あるいは

外国の通貨建ての株式・債権などで運用して

「利ざや」を稼ぐ行為を指しています。

 

(一部引用:wikipedia)

 

 

円キャリー取引を行うことでドル高が加速する可能性が高く、

アメリカの輸出産業に大きなだ打撃を与えることは確実です。

 

 

先ほど我々に及ぼす影響はどうなのか?と申し上げましたが、

アメリカの利上げが行われることで新興国の経済に影響が出るため

FXで新興国の通貨を通貨ペアに取り入れてる方は

今後為替相場が激しく上下する可能性が高いということです。

 

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加えて日本とアメリカの金利差が開くことで

必然的にスワップ金利も上昇することになるため

米ドルのみでトレードされている方にとっては有り難いかも知れませんが、

 

世界の為替相場に大きな影響が出ることは確実ですので

いずれにしても普段から為替相場をよく観察し

世界情勢を注意深く見守ることが非常に重要になってきます。

 

 

前回説明したイギリスのEU離脱問題に続いて

為替相場に多大な影響を及ぼしかねない事態ということで

急きょ取り上げさせて頂きました。

 

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それでは本日はこの辺で。

 

最後までお読み頂きありがとうございました。

 

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